【自立支援医療∣認知症ケアで頼るべき制度を解説!】

制度
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「認知症の治療が始まってから、毎月の診察代やお薬代の負担が重い…」「これからの介護生活、一体いくら医療費がかかるんだろう?」そんな不安を抱えていませんか?

認知症のケアは長期にわたることが多く、ご家族にとって経済的な負担は大きな悩みのタスクですよね。実は、そんな時に頼りになる「自立支援医療(精神通院医療)」という国の制度があるのをご存知でしょうか。

この制度を利用すると、認知症に関する精神科通院の医療費自己負担が原則1割に軽減されます。

この記事では、認知症ケアで必ず知っておきたい「自立支援医療」の仕組み、対象となる条件、そして申請の手順まで、初めての方にも分かりやすく解説します。

医療費の負担を減らし、心にゆとりを持って介護を続けるための第一歩を踏み出してみましょう。

そもそも「自立支援医療(精神通院医療)」てどんな制度?

精神科や心療内科の「通院」にかかる費用をサポートする国の制度

「自立支援医療(精神通院医療)」は、精神疾患の治療で定期的な通院が必要な方を対象に、医療費の経済的負担を軽くするために設けられた国の公的制度です。

認知症も対象になるって本当?

「精神通院」という名前がついているため、「うつ病や統合失調症の人のための制度では?」と思われがちですが、実は認知症の治療やケアもこの制度の対象に含まれています。

「介護保険」が車椅子のレンタルやヘルパーさんの派遣など「生活面」をサポートする制度であるのに対し、自立支援医療は「病院での治療や薬代」という医療面を専門に支えてくれる制度です。どちらか片方ではなく、両方を上手に組み合わせることで、経済的なゆとりをぐっと生み出しやすくなります。

自立支援医療を利用する最大のメリットと医療費の仕組み

窓口での自己負担が「原則1割」に軽減

この制度を利用する最大のメリットは、病院や薬局の窓口で支払う医療費が大幅に安くなることです。

通常、現役世代や多くの高齢者は医療費の2割〜3割を自己負担していますが、自立支援医療が認められると自己負担が「原則1割」に軽減されます。

例えば、これまで3割負担で3,000円かかっていた診察・お薬代が、同じ内容のまま1,000円で済むようになります。認知症の治療は長期間に及ぶことが多いため、毎月の出費を抑える上で非常に大きなメリットとなります。

所得に応じて「毎月の支払上限額」が決まる安心感

さらに心強いのが、「ひと月あたりの支払上限額」が設定される点です。

さらに「低所得の世帯」は医療費の負担が最初から軽く、「病気がで高額な治療を長く続ける人(「重度かつ継続」の)」場合も負担が大きくならないよう、1ヶ月に支払う医療費の上限が以下のように設定されます。

所得区分自己負担割合1か月の自己負担上限額
重度・継続に該当しない重度・継続に該当する
生活保護世帯0割0円左記と同じ(認定の必要なし)
市町村民税 非課税世帯
(本人収入80万円以下)
1割2.500円
市町村民税 非課税世帯
(本人収入80万円超)
5.000円
市町村民税 (所得割)33.000円未満上限なし5.000円
市町村民税 (所得割)235.000円未満10.000円
市町村民税 (所得割)235.000円以上(右記)(一般医療と同じ扱い)20.000円(自己負担1割)

世帯

この制度における「世帯」は、住民票上の世帯ではなく、同じ医療保険に加入している家族を一つの世帯としています。保険の種類が異なれば別の世帯として扱われます。

重度かつ継続とは

  • 医療保険の多数回該当の方
  • 3年以上精神医療を経験している医師から、自立支援医療診断書の疾病、症状などから重度かつ継続的に該当すると判断された方

どんな人が対象になる?自立支援医療の適用条件

対象となる病気・症状(認知症とその随伴症状)

対象となる病状は、アルツハイマー型やレビー小体型など「認知症」全般です。もの忘れなどの基本症状だけでなく、認知症に伴うイライラ、不眠、幻覚、うつ状態といった「周辺症状(BPSD)」の治療もすべて対象に含まれます。

対象となる医療(診察・デイケア・処方薬など)

この制度がカバーするのは、あくまで「精神通院医療」に関わる費用です。

  • 指定医療機関での「診察代」
  • 認知症の進行を抑える薬や症状を和らげる「お薬代」
  • 病院で行われる「精神科デイケア」や、医師の指示による「訪問看護」の費用

※一般的な風邪の診察や、腰痛のリハビリなど、認知症の通院に関係のない医療費は対象外となります。

ステップで解説!自立支援医療の申請手続きと必要書類

ステップ1:主治医に「専用の診断書」を依頼する

まずは認知症の治療を受けている病院で、主治医に「自立支援医療用の診断書を書いてほしい」と伝えます(自治体指定の様式があり、病院側で用意してくれます)。

ステップ2:市区町村の窓口(福祉課など)で申請する

診断書が手に入ったら、以下の必要書類を揃えて、役所の窓口(障害福祉課や高齢者福祉課など)で申請します。ご家族による代理申請も可能です。

  • 自立支援医療用診断書
  • 支給認定申請書(窓口でもらえます)
  • 健康保険証のコピー(患者本人と家族の分)
  • マイナンバーカード

ステップ3:「受給者証」が届いたら病院の窓口に提示する

申請から約1〜2ヶ月で、自宅に「受給者証」が届きます。これを登録した病院や薬局の窓口に提示すれば、その日から医療費が1割負担(および上限額まで)になります。

ここに注意!自立支援医療を利用する際の3つのポイント

注意点1:有効期限は1年間(毎年の更新手続きが必要)

受給者証の有効期限は1年間です。毎年更新手続きが必要になるため、期限が切れる前に(3ヶ月前から可能)役所で手続きを行いましょう

注意点2:指定された医療機関・薬局でのみ有効

この制度は、あらかじめ申請時に登録した「1つの病院」と「薬局」でのみ有効です。登録していない別の病院で認知症の薬をもらった場合は、制度が使えず通常の医療費がかかります。

注意点3:入院費用や認知症以外の医療費は対象外

対象となるのは「外来(通院)」の医療費と薬代のみです。認知症の症状悪化による「入院費用や食費」には使えません。また、認知症とは関係のない他のお病気(高血圧、眼科や歯科など)の医療費も対象外です。

まとめ:制度を賢く使って、家族みんなの負担を軽くしよう

認知症のケアは長期にわたるからこそ、医療費などの経済的負担を小さく抑える工夫が欠かせません。

「自立支援医療」は、意外と知られていませんが、月々の負担を大きく減らしてご家族の心にゆとりを生み出してくれる素晴らしい制度です。

「うちも対象になるかな?」と迷ったら、まずは現在通っている病院の窓口やソーシャルワーカー、またはお近くの「地域包括支援センター」へお気軽に相談してみてください。使える公的制度は賢く頼りながら、無理のない介護生活を送っていきましょう。

自立支援医療制度の概要
自立支援医療制度の概要について紹介しています。
第58条に、自立支援医療費の支給に関する法的根拠が定められています。
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